南信州うるぎ村 農民雑記帳

長野県南端の小さな山里「売木村(うるぎむら)」。澄んだ空気と水に恵まれた標高850mの高原で農業を営む「農業生産法人ネットワークうるぎ」から、日々の山里の暮らしをお伝えします。

2017年の米作りについて。今の僕たちが想うこと、できること。

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遠い昔から生きる為に村人が耕し続けてきた売木村の田んぼ。
それを受け継いでいく僕たちには一体何が求められ、そして未来の世代の為に何ができるのだろうか。
米作りを通して日々仲間と話し合い、大きな視野を意識しつつ行動してゆく日々。

 

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25反部ほどの田んぼを作付けした今年のネットワークうるぎ。
経費と労力の削減、販売の為の付加価値向上、そして何よりも豊かな自然を次世代に残すために、全ての田んぼにおいて減農薬、減化学肥料を実践した。
有機たい肥の施肥と深水管理の徹底、思いを込めて人力除草を行い、結果として除草剤の使用はほぼ1回のみで済んだ。

さらに、自然の持つ力や身近にあるものでお米を育てる栽培方法も、少ない作付面積ではあるが一部で実践した。
数年かけて溜まった藁と草に牛糞を混ぜた堆肥を施し、もみ殻を燻炭にして撒くことで余分な窒素を吸収させ、いもち病などの予防に役立てた。
除草は、車のチェーンを田植え10日後から定期的に引きずる方法(チェーン除草)で、大部分を抑えることが出来た。

 

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結果としては昨年を上回る収穫量となったが、倒伏やいもち病の被害も一部見られた。
余分な栄養は与えずバランスを重視して施し、風通しの良い田植えを心がける事が課題だ。
またカメムシの被害も見られた。
徹底した草刈で住処を減らし、カメムシの発生時期と稲の出穂時期をずらすことで何とか被害を減らしたい。
そして、トンボやクモ、カエルなどの天敵を増やすことこそが重要課題だろう。
最後は機械ではじいてもらおう...。
それから食味値。
今はまだそれ以前の課題が多いが、ゆくゆくは科学的根拠を基に向上を図りたい。

 

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全体的に、あらゆる生き物は自然である環境の方が圧倒的に多かった。
特にカエル、トンボ、クモ、ホタル、鴨などは薬を使わない田んぼでよく見かけた。
微生物をはじめとするあらゆる生き物が住みつく環境を作ってやることができるなら、人間を含めたすべての生き物が住みやすく、人は何もしないでもいいのかもしれない。
そして、その環境は確実に次の世代に残ってゆくのではないだろうか。

 

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